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そして略奪はあったのか?

 
 日本で見たドキュメンタリーの再放送がかなり良かったのです。


”20万人の瀬戸際を救え ” という題のドキュメンタリーなのですが


震災直後、地域内で唯一機能している総合病院だった 石巻赤十字病院の様子を



震災直後( 正確には分りませんが3,4日後では?)から1ヶ月後までを追う。



というものでしたが、あのような混乱の中で良くもこれだけの映像を取り続けた物だと


NHKドキュメンタリーの底力を感じました。



インターネットで見ることはまだ不可能なようですが、このドキュメンタリーは記録としても


勿論の事、なんといっても現場と現場から離れた場所で指示を出す行政の愕然だる認識の差、


反応の差、当事者感の無さをみごとに立証してくれています。



赤十字の外科部長の石井氏が現場での劣悪な環境を前にし、

業を煮やして仙台の県庁まで出向き


そのあまりの状況認識の甘さについつい声を荒らげて抗議をしているのに、

対応する側はあくまで腰砕け。。。


言い訳せずに ”それは知らなかったこれからすぐやる!”と言い切る男気はおろか


”それはできん!”と怒って言い返すこともなく・・ただ言い訳のみ・・。


是非、機会があれば一度見ていただきたいドキュメンタリーです。



この番組の中で津波から5日目くらい(?)に、各地から救援に集まった医療関係者を前にして


コーディネーターとして統括する石井氏が各医療チームをどこにどう派遣するからを検討する


シーンがあるのですが、 其の中で


”石巻市の某地区の治安が非常に悪化しており未確認ではあるが略奪、殺人、暴行など

の情報がある為、医療チームを派遣する事を見送るべきだ”


という発言がありました。

番組内では結局、他の医師からの強い反対意見があり結局折衝案を


見つけて、屈強な男性医師を中心にその某地区へと赴く事が決定されました。


実際に行ってみると、その某地区は圧倒的に物資が足りていない事が判明し・・・・


それで前述の仙台へ行って、直談判。 というのに繋がるのですが・・・。






実は、この医師達が派遣を検討している時に私もちょうど東京からなんとかして

両親の元へといけないものか??? 


と方策を探していた時期なのですが、私も何人かの人から



”今被災地は治安が悪いらしい” これは具体的に 


”石巻は・・”と言われたこともあるしあとは ” 中国人が略奪していて・・・”という

説明がついた事もありました。



まさか・・・と思う反面、あまりに非現実的で悲惨な津波被害の様子の連続でその時は判断力が


鈍っていたのか、それとも自分の真の部分がそういう人間なのか(そうは思いたくないけど)


一瞬、その噂を信じかけて 電話して来たアンヘリートさん(旦那)にその事を話すと



”うそだよ。そんな事信じているの? まさか中国人がどうこうって信じてるの?”


と強い口調でたしなめられて恥ずかしい思いをしたのですが・・。


実際震災から1週間後に両親の家に行った時には車の中にありったけの物資を詰め込んで、


石巻→女川と立ち寄ったのですが、


石巻で立ち寄る時は車から絶対離れないで。と従兄弟から


強く言われていましたが、 実際着いてみるとそんな危険な感じでもなく心配は杞憂だったのですが



実際問題、略奪や窃盗はあったのでしょうか??



地元の人から私が聞いた話しを自分なりに総合すると、多分窃盗、略奪はあったと思います。


NHKのルポの中で名指しされていた地区。 現在うちの両親はその近くに住んでいますが


父が散歩の途中に


”ほれ、あれが略奪があったと言われているドラッグストア。”


と教えてくれましたが確かにそのドラッグストアは津波被害とは思えない場所のガラスが大きく


割られていたり、ドアが壊されたりしていました。



こんな自動販売機もありました。

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もぎ取られています。

私が1週間後に物資を持っていったときも父の親戚から 

”とにかくタバコ!タバコを持ってきて!”

と言われて、こんな状況なんだからタバコの一本も吸わせてあげたい・・・と

東京から飛行機で着いてすぐ物資不足の山形市内で、買いだめ疑惑の目を向けられつつも・・・

ありったけのたばこのカートンを捜し求めて歩き回った私ですから

自販機引きちぎる気持ちも・・・・実はわかります。




津波被害が大きい地域の中でなぜかぽっかりと被害がなかった地区にある大型ショッピングセンター


は地震後何日か営業をしていたらしいのですが、盗みが多い為に営業を取りやめお店にあった物品は


救援物資として提供したそうです。

そもそもお金を一銭も持たずに逃げた人たちが多かったあの地区で、絶対的に限られた物資を

最大限に活用しようとしたら、通常の商業営業の形を取るのはそもそも間違いだったのでは??



また、同じく件の地区から遠くない場所に住む親戚の家は2階部分は水が来ませんでしたが数日後


に家に帰ってみると、洋服や金融書類が無くなっていたそうです。


自動販売機を壊して何かを持っていくのを見た人は沢山います。




さて、この話しをフランス人の友人に話したら




それは、un vol (窃盗)とは言わないんじゃない?une survie って言うんじゃない??



survie というのはサバイバルの事です。


要は彼にとってはドラッグストアに侵入するのもスーパーで食料を盗むのも非常事態においては


生きるための最終手段で、それを窃盗と呼ぶ事はできない。という理論なのです。




ちなみにアンヘリートさんも似たような事を言っていました。



正直フランス人やスペイン人の考え方からいってこういう風に思うのは予想がつくし、


私自身納得できる部分もあります。 事は人の命がかかっているのですから。



それと同時にこれを ”窃盗 ”と呼んで良しとしない日本人のメンタリティーも貴重で大切に


したいとも思うのです。




さて、中国人が・・・というのは一体どうだったのでしょう??



長くなりましたので、続きは次回にしたいと思います。

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追記ですが


身内の話しになって恐縮ですが、うちの妹が震災当日の様子をブログで書いています。

何度もその時の様子を話し合ったにも関わらず、読むとまた恐怖がこみ上げてきます。

そして、実際にその場にいた人の描写は当然ながら真に迫っています。

こちらのブログです。

良かったら読んでみてください。 


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by melodynelson-2812 | 2011-05-28 04:47 | 東北復興へ向けて
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