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原発大国フランスの新聞記事を読んでみましょう!!

|イタリアの国民投票では9割以上の人が原発に NO の表明。


ドイツは2021年までに全ての原子炉を廃止する事発表している。


スイスも段階的に国内の原子炉の廃止を決定している。





78%の電力を原子力に依存している フランス



さぁ、どうでる???

フランスの出方が正直、かなり気になるところなのですが・・。



フランスの一般紙、 Le Monde と Liberation に関しては正直


”原発問題触れたくない?? ” というくらい


突っ込んだ記事は、個人的には見ていないのですが・・。



各業界ロビーからの圧力に負けずに真実を語ってくれそうな新聞・・・


ということで、時々読んでいます。



Le Canard enchaine
( 新聞に関しての情報は上をクリックして下さい)



先週発行の Le Canard の小さい記事を紹介します。



Un doux reve ( 甘い夢 )


と題されたこの記事


諷刺画には


フランス アレバ社の社長が 雇用を守れという横断幕を持った原発の職員に


”安心してちょうだい、ドイツからの核廃棄物はあと1000年分はあるはずだから!”

と宥めている姿が・・

その後ろで フランス大統領 サルコジが


”以前にも我々はドイツの千年帝国(ナチスの帝国主義を指す)を請け負ったしな・・・”

と考えている図があります。



さて記事の内容


記事は読者からの投書から始まります。



">” もしもあなた達自分の書いている記事を本当に信じているとしたら、あなた達
はただのドリーマーです。 あなたは本当にドイツが原発で生産する分のエネルギーを再生可能エネルギーで賄えると思っているのですか??”


それに答えるように


親愛なる読者様、夢を見ることは禁止されてはいないしそもそもドイツの人達が
甘い夢を見ているだけって、どうやって証明できるのですか?




記事を続けます。



国家エネルギーの78%を原発が占めるフランスと違い、ドイツは22%のみを原子力に
頼っており、彼らは私達と違って原子力の中にうずまる”死に体”ではないのです。



エッセイストの Dominique Bourg がJDD誌でこう述べています。




過去にナチズムに蹂躙されたこのドイツという国には国家権力に対する嫌悪感が深く
根を下ろしています。 ナチズムによるトラウマのせいで人的被害に対する警戒感が
限りなく強いのです。


民間エネルギー機関と軍部の悪魔の契約に対する拒絶感は未だに強いのです。






と恐らくドイツ人のエッセイストの言葉を引用しています。


警戒感 (Mefiance) 、

原子力に対する警戒感、チェルノブイリに対する警戒感
は根強いものがあります。

長い間の広範囲にわたる社会的対話が2000年のシュレイダー首相の原子炉の段階的廃止に繋がりました。 その後メルケル政権での原発回帰を思わせる波があったものの原発廃止の動きはドイツでは左程真新しい物ではありません。



アレバ社の社長が

”アンゲラ・、メルケルは政治的意向でエネルギー政策に急激な回れ右をした ”

と批判しました。


アレバ社社長の彼女が言わんとしているのは

”メルケルが原発廃止に傾いたのはただ単に次の選挙に向けての有権者の顔色伺いだったと
いうこと”だと思います。

もしもメルケル女史の決断が本当にそうだったとして、そんなに軽蔑されるべき事なのでしょうか?
国家のエネルギー対策の選択というのは詰まる所、政治選択という事なのです。

メルケル女史は結局は政治的決断を下しただけ。1974年のオイルショック以降
ポンピドゥーもジスカールデスタン(共にフランス大統領)も決断をしないままに原子力を容認したんだはなかったっけ?


福島の事故以降、議論を経てメルケル首相はドイツを再生可能エネルギー界のチャンピオンにするという舵を切ったと、そういうことなのです。

勿論ドイツにとっても脱原子力は簡単な物ではないでしょう。でもたった17基の原子炉分を賄うには彼らが過去20年間に気づいてきた風力、太陽光発電で充分賄えるでしょう。

le monnde紙もドイツのもつ再生可能エネルギー技術は世界のエネルギー事情を
牽引するものだと述べています。
彼らが原子炉を完全撤退する2022年には再生可能エネルギーの占める割合はドイツの
全エネルギーの中で35%を占める事になると予測しています。


短期的にはフランスから原子力をしばらくは輸入する事になったとしても、火力発電に
多く頼ることになったとしても長期的にみて、再生可能エネルギーに対する投資は
充分な利益を期待できるでしょう。

”甘い夢”とフランス人が批判する夢、実はこれは恐ろしいほど実用主義
(pragmatique)的な考えなのですが・・・。



と記事はここで終わっています。

国は違えど日本の現状を考えさえる記事内容だっと思いました。


過去のナチズムから学んだ事を現在の決断にいかすドイツ人。私達は過去の軍部の台頭や、原爆体験をどう決断にいかしているのでしょうか??



そして 警戒心”mefiance " と言う言葉。


私がヨーロッパ人に尊敬と軽蔑を込めていつも驚かされるのは彼らの
根深いまでの 警戒心 の強さ。



原子力という油断ならない物を扱う私達に足りなかったのは、この警戒心だったのでは??




そして




国家のエネルギー政策の選択というのは政治的選択
 



なんだという事。


議論も決断もしないで原子力というエネルギー政策を見過ごしてきた

私達の身に起きたことを考えたら



そろそろ、日本も 選択をする という行動を学ぶべきなんだと思います。


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by melodynelson-2812 | 2011-06-15 03:57 | 時事
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