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朋あり遠方よりきたる




 パリでのイベントを終えてパリ発マドリード行きの最終便にギリギリで間に合い


ハラハラしながら帰ってきた次の日に



もんちカメラの旅日記
のもんちカメラさんがマドリードまで遊びに来てくれました。003.gif





もんちカメラさんとは震災以後に知り合いになったばかりですが、今回のイベントでは恐れ多くも



同じ場所に写真を展示され、そして講演会も一緒にさせてもらい。



ぶっつけ本番の講演会とはいえ、そこをバリバリとまとめてくれまして。。 いや、正直今回の



イベントの準備にいてはこのもんちさんの思いっきりの良さに助けられました。





そして私達二人には 女川町の復興の為に何かをしたい!!という共通の願いがあり



まあ、言わば同士のような関係という事で、




お会いした回数は少ないながらも、随分色々な事を話しまして、




そして最後はなぜかいつも  ”やっぱり同郷の人ど話すどいいなぁ。”


と頷きあって終わる、そんな状況なのであります。







マドリード滞在は二日だけ。ということで本当に忙しかったのですが




二日目の夜は、マイヨール広場を見物してそのままサンミゲル市場へ



マドリードの新観光名所の サンミゲル市場はこんな所です。




サンミゲル市場




市場と言っても古くからの市場を最近改装して 食べ物や飲み物を饗するスタンドがずらりと並ぶ場



所に変わりまして、その市場で買った物を市場内の好きな場所で飲み食いできるという



市場というよりも 屋台村と呼んだ方がしっくり行く場所です。



一般的に市場で売っているようなものはここにはありません。




マドリードの下町生まれのアンヘリートさんは 




”昔からの庶民の市場を改装して、観光客や地元外の人しか楽しめない場所にして、


地区のお年寄り達の市場を奪うとはどういう事だ!!”と批判的ですが、






代わり映えのしない市場はあちこちにあるし、


そのマーケティング感覚の無さにイライラさせられる事が多いマドリードにはこういう場所も



必要かと思います。





そして何よりも、この夜の雑多な雰囲気こそがマドリードのセントロの魅力だと思うし



その雰囲気を他所から来た人も楽しめる。この閉鎖感の無さはマドリードならでは



(すまん、バルセロナは素敵な街だけどバルセロナにはない開放感だと思うのです。)



そして、問題の価格設定も確かに相場よりは若干高めですが私はかなり妥当な設定だと思っています




座る場所も少しはありますが、基本は好きな場所で立ち飲み(喰い)。




しかもこの日は金曜日 夜の9時過ぎに着いた時にはすでに人・人・人。




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日本人の観光客も何人か見かけましたが、その人混みと雰囲気にちょっとひいている感じ。




何しろ、どこでどう食べても自由。 その代わり自分の場所は自分で確保する。




自分が楽しめる空間は誰でもなく、自分で作る。 という基本原則に戸惑っている様子。








そして私達女二人。 




まずは、魚のコーナーをチェックしつつ


”女川の魚の新鮮さとは比べ物にならないね。しかもこの値段!”



と上から目線のコメントをした後は





しっかり自分達の定位置を確保して




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飲む




二人ともこの雑多な雰囲気が 好き




なんと言っても 三陸の女二人 ですから(笑)。





市場の雑多な雰囲気は小さい頃から慣れっこです。



私が小さい頃は 魚を積んだ船の入港を知らせるサイレンが鳴ると



時々 市場まで走っていって その魚の水揚げの様子を見に行っていました。




そして、うまく知り合いを見つけてその存在に気づいてもらえると




” お母さんに持ってげ!!!(持って行け!)” とお土産の魚を貰えることもあり。






今は管理が厳しくて子供がうろちょろしたり、魚をお土産にしたりなんてことは無理なのですが・・




あの人混みと活気がたまならく楽しかったな~。




牡蠣やなんかを試食しつつ




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”ん、女川の牡蠣の方が美味しいべな。 ” のお約束のセリフを吐きつつ








2杯目の赤ワインの頃にはすっかり気持ちよくなって




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三陸弁全開トーク炸裂






” 女川の食材と地中海料理は絶対いげると思うんだ ”




”いや、マリンパル(女川の魚介販売所)をサンミゲル市場システムにするってのはどうだいね?”

”マリンパル場所ないべ。。”




”町の殆どが破壊されだってのはもうしょうがない、変えようが無いべ。 それならそれ逆手に
とって他にない町並み作って、観光地化させたら絶対人はくるはずなんだ。。 ”


”でも今まで通りのノーコンセプトのハコモノ作るような観光地化は絶対駄目だべ。”


”ライバルは田代島が?南三陸が??”


”相乗効果!相乗効果!”



”外の目線も内の目線も持ってる私達の役割は意外と大きいはずなんだ。がんぱっぺ。”




”10年後の女川はどいなぐなってるんだかね~。。”



とついつい女川の復興話しに熱くなる。



なんといっても11月に就任した新町長はまだ30代、私達と同世代。




どうしたって期待が高まる。





朋遠方より来る。 亦 楽しからずや




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女川から遠く遠く離れた場所で、ひょんな縁で出会った同郷の人と故郷について語らう。





3.11以降想像だにしなかった事が次々と起きるけれども




悪い事ばかりでも無かったんだと、喧騒の中でぼんやりとそう思った夜でした。
by melodynelson-2812 | 2011-11-20 06:17 | Madrid
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